【2026年最新】800万円以下の不動産の仲介手数料が変わった!30万円+消費税の特例をわかりやすく解説
「800万円以下の家を売るとき、仲介手数料はいくらかかるの?」
「以前は400万円以下が対象だったと思うけれど、800万円以下に変わったの?」
「30万円+消費税で決まっていると聞いたけれど、本当に一律なの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、2024年7月1日から、不動産売買における仲介手数料の特例が見直され、価格800万円以下の宅地・建物について、仲介手数料の上限額が変更されました。
この改正は、特に地方に多い「価格の低い空き家」「古い戸建て」「利用されていない土地」などの流通を促進することを目的としたものです。
これまで、物件価格が低い不動産は、不動産会社が調査・広告・現地確認・契約手続きなどにかける手間に対して、受け取れる仲介手数料が少なくなりやすく、結果として売却を依頼しても積極的に取り扱ってもらいにくいケースがありました。
そこで国土交通省は、低価格の不動産について仲介手数料の上限を見直しました。
この記事では、800万円以下の不動産に関する仲介手数料の変更点を、できるだけ簡単にわかりやすく解説します。
1.800万円以下の不動産は仲介手数料がどう変わった?
結論からいうと、現在は価格800万円以下の宅地・建物について、一定の要件を満たす場合、依頼者から受け取る仲介手数料の上限が30万円+消費税、つまり33万円(税込)までとなる特例があります。
国土交通省は、この対象を「低廉な空家等」としています。
ここで大切なのは、
「800万円以下なら仲介手数料が必ず33万円になる」
という意味ではないことです。
あくまで、仲介手数料として受け取ることができる上限額が特例によって33万円(税込)までとなる制度です。
実際の仲介手数料は、不動産会社との媒介契約の内容や取引条件などによって異なります。
国土交通省によると、対象となる「低廉な空家等」は、価格800万円以下の宅地・建物で、使用状態は問わないとされています。つまり、「現在空き家である中古住宅だけ」が対象というわけではありません。
以前は400万円以下が対象だった
今回の改正を理解するためには、以前の制度を知っておくと分かりやすいでしょう。
従来は、低価格の空き家等について、特別な仲介手数料の上限を設定できる対象が現在より狭く、主に400万円以下の低廉な空家等が対象でした。
しかし、人口減少や高齢化などを背景として、全国で空き家が増加しています。
特に地方では、
- 築年数が古い戸建て
- 相続したものの使っていない実家
- 長期間空き家になっている住宅
- 住宅が建っているものの土地価格が低い物件
- 利用されていない土地
などが増えています。
こうした物件は売却価格そのものが低くなりやすいため、従来の仲介手数料の仕組みでは、不動産会社が調査や販売活動にかけるコストを十分に回収しにくいという問題がありました。
そこで、2024年7月1日から対象となる価格が800万円以下まで拡大され、仲介手数料の特例も見直されたというわけです。
2.仲介手数料「30万円+消費税」の意味を具体例で解説
ここが最も重要なポイントです。
一般的に、売買価格が400万円を超える不動産の仲介手数料の上限は、
売買価格×3%+6万円+消費税
という速算式で計算されます。
例えば、1,000万円の不動産を売却する場合、
1,000万円×3%+6万円
=36万円(税別)
となり、消費税を加えると39万6,000円が上限となります。
一方、800万円以下の物件について特例を適用すると、仲介手数料の上限は30万円+消費税=33万円(税込)となります。
具体的に比較してみましょう。
800万円の不動産の場合
通常の計算式では、
800万円×3%+6万円
=30万円(税別)
消費税を加えると、
33万円(税込)
です。
つまり、800万円の物件では、通常の計算式でも特例の上限と同じ金額になります。
500万円の不動産の場合
通常の計算式を単純に使うと、
500万円×3%+6万円
=21万円(税別)
消費税を加えると、
23万1,000円(税込)
です。
しかし、800万円以下の物件について特例を適用し、媒介に要する費用を勘案した報酬を設定する場合は、上限が30万円+消費税=33万円(税込)となります。
そのため、500万円の物件でも、条件によっては仲介手数料が33万円(税込)となる可能性があります。
300万円の不動産の場合
300万円の場合、一般的な計算方法では、
300万円×4%+2万円
=14万円(税別)
消費税を加えると、
15万4,000円(税込)
です。
一方、800万円以下の物件について特例を適用すると、33万円(税込)が上限となります。
つまり、売買価格が低い物件ほど、改正の影響が大きくなる可能性があります。
3.なぜ800万円以下の仲介手数料が見直されたの?
今回の制度改正には、増え続ける空き家問題が大きく関係しています。
国土交通省は、空き家や空き地などの増加に対応するため、不動産業者が物件調査、価格査定、売買仲介などを通じて空き家の流通・利活用をサポートすることを重要な取り組みとして位置付けています。
例えば、1,500万円の中古住宅と300万円の古家付き土地を比較してみましょう。
どちらも売却するためには、
- 現地確認
- 役所調査
- 登記内容の確認
- 権利関係の確認
- 建物状況の確認
- 周辺相場の調査
- 販売価格の査定
- 広告掲載
- 購入希望者への案内
- 売買契約書の作成
- 重要事項説明
- 決済・引渡しの手続き
など、多くの業務が必要になります。
ところが、売買価格が300万円の場合、通常の仲介手数料は高額になりません。
その結果、
「物件価格が安い=仲介手数料も安い」
という仕組みだけでは、不動産会社が必要な調査・販売活動を行うための費用を十分に確保できないケースがあります。
そこで国は、低価格の不動産について仲介手数料の上限を見直し、不動産会社が低価格の空き家等を取り扱いやすくすることで、市場に流通させることを目指したのです。
4.「800万円以下なら33万円」と考えてはいけない理由
ここは売主・買主の方が特に注意したいポイントです。
インターネット上では、
「800万円以下の不動産は仲介手数料33万円」
と説明されていることがあります。
しかし、正確には、
「800万円以下の宅地・建物について、一定の要件のもと、依頼者一方から受け取れる仲介手数料の上限を30万円+消費税までとする特例がある」
という制度です。
国土交通省も「受領できる」としており、必ず33万円を請求しなければならないという制度ではありません。
そのため、不動産会社に売却を依頼する場合は、
「仲介手数料はいくらですか?」
だけでなく、
「今回の800万円以下の物件について、特例を適用する予定ですか?」
と確認しておくと安心です。
また、媒介契約を結ぶ際には、仲介手数料の金額や支払い条件を確認しておきましょう。
5.売主だけでなく買主にも関係する?
800万円以下の不動産を売却する場合、「売主の仲介手数料だけの話」と思われることがあります。
しかし、この特例は売主または買主の一方から受領できる仲介手数料について定められています。
国土交通省の説明では、依頼者の一方(売主または買主)から受領できる仲介手数料について、800万円以下の宅地・建物を対象とする特例が設けられています。
そのため、800万円以下の中古住宅や土地を購入する方も、仲介手数料について確認しておくことが大切です。
特に、
「物件価格が安いから仲介手数料もかなり安いだろう」
と考えていると、想定より高い費用になる場合があります。
購入前には、物件価格だけではなく、
物件価格+仲介手数料+登記費用+印紙税+その他諸費用
まで含めて資金計画を立てることをおすすめします。
6.800万円以下の「土地」も対象になる?
はい。
今回の特例は「空き家」という言葉が使われることが多いため、
「建物がある中古住宅だけが対象なの?」
と思われるかもしれません。
しかし、国土交通省は「低廉な空家等」について、価格800万円以下の宅地・建物としており、使用状態は問わないとしています。
したがって、800万円以下の土地についても制度の対象となる可能性があります。
ただし、実際の取引で特例を適用できるかどうかは、個別の契約内容や取引条件などを確認する必要があります。
「800万円以下だから自動的に33万円」という判断は避け、仲介を依頼する不動産会社に確認しましょう。
7.相続した実家・空き家を売る方は特に注意
今回の改正を知っておきたいのが、相続した実家を売却する方です。
例えば、親から相続した実家が、
- 築40年以上
- 長期間空き家
- 地方にある
- 建物の老朽化が進んでいる
- 不動産会社の査定価格が500万円
- 解体するか、そのまま売却するか迷っている
というケースは珍しくありません。
このような物件では、売却価格が800万円以下になる可能性があります。
以前であれば「価格が安いので不動産会社に売却を依頼しにくい」と感じる所有者もいましたが、現在は800万円以下の不動産について仲介手数料の特例が設けられています。
これは、売主にとっても大きな意味があります。
なぜなら、不動産会社が低価格の空き家を取り扱いやすくなることで、売却の選択肢が広がる可能性があるからです。
空き家は所有しているだけでも、固定資産税や管理費、草刈り、修繕などの負担が発生します。
さらに、長期間放置すると建物の劣化が進み、売却しにくくなることもあります。
「価格が安いから、まだ売らなくてもいい」
と考えるのではなく、売却・買取・賃貸・解体などを含めて早めに検討することが重要です。
8.800万円以下の不動産を売るときに確認したい5つのポイント
ポイント1:査定価格だけで判断しない
「800万円以下だから売れない」と決めつける必要はありません。
不動産の価値は、単純に建物の築年数だけで決まるものではありません。
土地の形状、道路との接道状況、周辺環境、駅からの距離、用途地域、建物の状態など、さまざまな条件によって変わります。
複数の不動産会社に相談し、査定額だけでなく、なぜその価格になったのかを確認することが重要です。
ポイント2:仲介と買取を比較する
800万円以下の不動産の場合、仲介だけでなく「買取」も選択肢になります。
仲介は、一般の購入希望者を探して売却する方法です。
一方、買取は不動産会社などが直接購入する方法です。
買取では仲介ではないため、一般的に仲介手数料は発生しません。
ただし、仲介より売却価格が低くなる可能性があるため、
「高く売るなら仲介」「早く売るなら買取」
と単純に決めるのではなく、物件の状態や売却期限を考えて比較することが大切です。
ポイント3:仲介手数料以外の費用も確認する
不動産売却では、仲介手数料だけでなく、
- 印紙税
- 抵当権抹消登記費用
- 司法書士費用
- 測量費用
- 解体費用
- 残置物処分費
- 境界確認に関する費用
などが発生する場合があります。
そのため、売却価格が800万円だからといって、800万円がそのまま手元に残るわけではありません。
「売却価格-売却にかかる費用=実際の手取り」
という考え方が重要です。
ポイント4:古家付き土地は「建物」だけで判断しない
築年数が古い家の場合、
「建物にはほとんど価値がない」
と考えてしまうことがあります。
しかし、土地の立地や形状によっては、古家付きの状態でも購入希望者が見つかる可能性があります。
逆に、解体して更地にすれば必ず高く売れるとは限りません。
解体費用が数百万円かかるケースもあるため、解体前に不動産会社へ相談することをおすすめします。
ポイント5:相続不動産は早めに相談する
相続した実家の場合は、売却価格だけでなく、相続登記、税金、空き家の管理など、確認すべき事項が増えます。
特に「とりあえずそのままにしておく」という判断は注意が必要です。
空き家の状態が長期化すると、建物の劣化や管理負担が増える可能性があります。
売却するかどうか決まっていなくても、まず査定を受けて「現在いくらくらいで売れるのか」を把握しておくことは有効です。
9.800万円以下の不動産売却でよくある質問
Q.800万円以下なら仲介手数料は必ず33万円ですか?
いいえ。
33万円(税込)は、800万円以下の宅地・建物について特例を適用した場合の上限です。
「必ず33万円」という意味ではありません。
実際の仲介手数料については、媒介契約を結ぶ不動産会社に確認しましょう。
Q.500万円の家を売る場合も33万円かかりますか?
特例を適用した場合、上限は33万円(税込)となる可能性があります。
ただし、これは「必ず33万円」という意味ではありません。
契約前に具体的な仲介手数料を確認することが大切です。
Q.800万円を超えたら突然、仲介手数料が高くなりますか?
800万円を超える場合は、通常の仲介手数料の上限計算が基本になります。
例えば1,000万円なら、
1,000万円×3%+6万円=36万円(税別)
となり、税込では39万6,000円です。
物件価格によって仲介手数料の計算方法が変わるため、売却前に確認しておきましょう。
Q.古い家ならすべて「低廉な空家等」ですか?
価格が800万円以下の宅地・建物であることなど、制度上の要件があります。
また、制度の適用方法にも注意が必要です。
「古い家だから自動的に特例対象」と考えず、実際の取引について不動産会社へ確認してください。
Q.売却価格が800万円以下なら、早く売ったほうがいいですか?
必ずしも「早ければいい」ということではありません。
売却価格、物件の状態、税金、解体費用、相続関係、購入希望者の需要などを総合的に考える必要があります。
ただし、空き家は放置するほど管理負担が増える可能性があるため、売却を検討しているのであれば、早めに査定を受けておくと安心です。
10.800万円以下の不動産は「売れない物件」ではありません
800万円以下の不動産というと、
「安いから売れない」
「古いから売れない」
「田舎だから売れない」
と考えてしまう方もいます。
しかし、実際には不動産の価値は価格だけでは判断できません。
例えば、
- リフォームして住みたい人
- DIYをしたい人
- セカンドハウスとして利用したい人
- 土地を探している人
- 賃貸物件として活用したい人
- 古民家を探している人
- 事業用として利用したい人
など、物件によってさまざまな需要があります。
特に近年は、空き家をそのまま放置するのではなく、住宅、店舗、事務所、賃貸住宅などに活用する動きもあります。
国土交通省も、空き家等の流通・利活用を促進するため、不動産業者が物件調査や価格査定、売買・賃貸仲介などを一括してサポートする役割に期待を示しています。
今回の仲介手数料の見直しも、こうした低価格の不動産を市場に流通させるための取り組みの一つといえるでしょう。
11.岡崎市・幸田町などの800万円以下の不動産売却なら、まずは査定から
800万円以下の不動産を所有していて、
「売れるかどうか分からない」
「相続した実家をどうすればいいか分からない」
「古い家なので売却できるか不安」
「解体してから売ったほうがいいのか分からない」
という場合は、まず現在の不動産価値を確認してみることをおすすめします。
特に地方の不動産は、全国一律の相場では判断できません。
同じ市内でも、駅からの距離、道路条件、土地の形、周辺環境、建物の状態などによって売却価格は大きく変わります。
エステート・ラボでは、岡崎市・幸田町エリアに特化した不動産売買専門店として、土地・中古戸建・中古マンションなどの売買仲介や不動産買取、無料査定などに対応しています。
また、仲介による売却だけではなく、直接買取という選択肢も含めて比較できるため、
「できるだけ高く売りたい」
「できるだけ早く売りたい」
「古い家なので売却方法を相談したい」
といった場合にも、物件の状況に応じた売却方法を検討できます。
まとめ|800万円以下の不動産は仲介手数料のルールを理解して売却しよう
2024年7月1日から、不動産売買における仲介手数料の特例が見直されました。
ポイントをまとめると、次のとおりです。
・価格800万円以下の宅地・建物が特例の対象
・使用状態は問われない
・仲介手数料について、一定の要件のもと30万円+消費税=33万円(税込)を上限とする特例がある
・33万円は必ず支払う金額ではなく、あくまで上限
・売主だけでなく買主にも関係する
・低価格の空き家や土地を流通させやすくすることが制度見直しの背景
・仲介手数料だけでなく、登記費用、測量費、解体費用なども含めて売却費用を考えることが重要
特に相続した古い実家や地方の空き家を所有している方は、「価格が安いから売却できない」と考えず、まず専門家に相談してみることが大切です。
売却するかどうか迷っている段階でも、査定を受けて現在の市場価値を知っておけば、その後の選択肢を考えやすくなります。
800万円以下の不動産は、仲介手数料のルールが変わった今だからこそ、売却方法を一度見直してみる価値があります。
岡崎市・幸田町周辺で、800万円以下の土地・中古住宅・空き家・相続不動産の売却をお考えの方は、仲介だけでなく買取も含めて、自分の不動産に合った方法を比較してみましょう。
※本記事は2026年8月時点の国土交通省公表情報をもとに作成しています。仲介手数料の具体的な金額・適用条件は、個々の取引内容や媒介契約によって異なる場合があります。実際の取引については、仲介を依頼する宅地建物取引業者へご確認ください。
参考資料
国土交通省「消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ」
国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方の改正」
国土交通省「不動産業による空き家対策推進プログラム」